2006年06月28日

石田徹也追悼展「漂う人」

この記事で、400展達成!

というわけで、記念すべき400展目は、もう大分前に終わってしまったのだけど、最近見た展覧会の中でいちばん衝撃的だったものを書こうと思う。

6月初旬に、ギャラリーQ、イセヨシ、ガーディアンガーデンの3箇所で同時に追悼展をやっていた石田徹也氏の展覧会。私はガーディアンガーデンの最終日に見に行って、他の2箇所の展覧会は見に行きそびれてしまった・・・残念。

昨年、31歳で他界してしまった石田徹也氏。
この展覧会を見たものなら誰もがこの方の死を嘆くだろう。
日本の美術界はなんてすごい人を失ったのだろう、と。

ギャラリーに入って思わず立ちすくんでしまう迫力の大作の数々。10年間に制作した作品が約180点あってそのどれもが1〜2mの大きな作品だという。大きな作品でも全く隙がない程丁寧に細かく描かれている。その画力も衝撃的だけど、見るものの眼を釘付けにするのはその描かれている独特の世界。

言葉を失うというか、作家の叫びと嘆きが痛いほど伝わってきて、こちらの胸が苦しくなってくる。何があなたをそんなに苦しめているのだろう、どうかそこまで思い詰めないでほしいと、もうここにはいない作家へ、届くことのない声をあげたくなる。

社会に対する恐怖。将来への不安。自己との葛藤。孤独。
自分の存在意義、人間の存在意義、生きること・・・。

一つ一つの作品の完成度の高さが、作家の作品への思い、制作することへの執着を物語っている。作家の魂は確実に作品に宿っていて、今もこの絵の中の世界を彷徨っているのではないだろうか、とさえ感じる。これほどまでにストレートに訴えかけてくる作品に出会うことはそうはないだろう、と思う。

彼がもしまだ生きていて作品を作り続けていたら、と思うと本当に惜しくて残念で仕方ない。でも、彼が遺した作品はこれからも生き続ける訳で、彼の思いと魂は作品と一緒にこれからも語り継がれていくべきで、そう考えたとき、後世に語り継いでいくべき芸術をやはりきちんと形にして遺していくことを早急にしなければいけないと、強く感じたのだった。

石田徹也氏の遺作集が出ています。最終日に私が行ったときには既に売り切れてしまっていたけれど、増刷されるらしいです。

〜銀座 ガーディアン・ガーデン(6/15)〜
posted by sayaka at 17:32| Comment(2) | TrackBack(0) | Exhibition | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
sayakaさん、こんばんは、

31歳、夭折という歳かも知れませんね。
そういった作家がもっと長生きしていたら、
どんな絵を描いたのだろうと思うのは、
遺したものに作品としての強い力があるからではないでしょうか。

けれど画家というものは、
長生きでも短命でも、
描くべきものをすべて描いて亡くなるものだ、
という一文をなにかで読みました。
それも判る気がします・・・・。

一方、ある高齢の画家がインタビューに答えて曰く、
 「長生きも芸のうち」

人の運命の深さを思います。
.
Posted by yuhki at 2006年06月29日 21:54
そうなんですよね。私も人のエネルギー量ってもともと決まっているんじゃないかって思うときがあって。つまり短命の場合、ものすごい瞬発的に大きなエネルギーを出しているのではないか、というような・・・。
Posted by sayaka at 2006年06月30日 16:13
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