2005年07月31日

父からの十ヶ条(旅の心得)

1) 汽車へ乗ったら窓から外をよく見よ、田や畑に何がうえられているか、育ちがよいかわるいか、村の家が大きいか小さいか、瓦屋根か草葺きか、そういうこともよく見ることだ。駅へついたら人の乗りおりに注意せよ、そしてどういう服装をしているかに気をつけよ。また、駅の荷置場にどういう荷がおかれているかをよく見よ。そういうことでその土地が富んでいるか貧しいか、よく働くところかそうでないところかよく分かる。

2) 村でも町でもあたらしくたずねていったところはかならず高いところへ上って見よ、そして方向を知り、目立つものを見よ。峠の上で村を見おろすようなことがあったら、お宮の森やお寺や目につくものをまず見、家のあり方や田畑のあり方を見、周囲の山々を見ておけ、そして山の上で目をひいたものがあったら、そこへはかならずいって見ることだ。高い所でよく見ておいたら道にまようようなことはほとんどない。

3) 金があったら、その土地の名物や料理はたべておくのがよい。その土地の暮らしの高さがわかるものだ。

4) 時間のゆとりがあったらできるだけ歩いて見ることだ。いろいろのことを教えられる。

5) 金というものはもうけるのはそんなにむずかしくない。しかし使うのがむずかしい。それだけは忘れぬように。

6) 私はおまえを思うように勉強させてやることができない。だからおまえには何も注文しない。すきなようにやってくれ。しかし身体は大切にせよ。三十歳まではおまえを勘当したつもりでいる。しかし三十すぎたら親のあることを思い出せ。

7) ただし病気になったり、自分で解決のつかないようなことがあったら、郷里へ戻って来い、親はいつでも待っている。

8) これからさきは子が親に孝行する時代ではない。親が子に孝行する時代だ。そうしないと世の中はよくならぬ。

9) 自分でよいと思ったことはやって見よ、それで失敗したからと言って親は責めはしない。

10) 人の見のこしたものを見るようにせよ。その中にいつも大事なものがあるはずだ。あせることはない。自分のえらんだ道をしっかりあるいていくことだ。

〜宮本常一 「民俗学の旅」
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2005年07月30日

記録・アーカイブ

今日の日本経済新聞の文化面に「宮本常一の足跡 再び光」の記事がある。地球四周分も歩いた民俗学者、宮本常一。生前撮った写真はおよそ10万枚、写真のデータベース化に取り組んだ周防大島文化交流センターはスキャンするだけで6年かかった、とのこと。その貴重な記録写真と宮本氏の活動に改めて光が当たり、注目されている。
絵画、写真、映像。いずれも芸術品であり、時代を映し、後世に遺すべき重要な記録である。記録の氾濫する現在の情報化社会の中で、光の当たる記録もあれば、今は全く光の当たらない記録もあるだろう。でもいつ光が当たるかは分からない。いざ光を当てようと思ったときには消えてなくなっていたというのでは遅すぎる。だから、今、自分の出来ることとして「日々こんな作品が生まれ、こんな風に世界に存在していた」という記録を少しずつでも遺していけたら、と考えている。

宮本常一氏は全国離島振興協議会事務局長も務めていた。私も日本の離島をめぐるのが大好きだ。趣味は”アート鑑賞、離島めぐり”。突然だが、私の友達が創っている離島めぐりには欠かせない素敵な雑誌を紹介しよう。全国で唯一の島マガジン「島へ。」
「進歩とはいったい何なのか。」という生活改善の指導者でもあった宮本氏の問いも離島をめぐれば答えが見つかるかもしれない。

以前、「父からの十カ条(旅の心得)」の一つをWordsに入れていたが、全部入れておこうと思う。
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2005年07月29日

日本の風景/素描

一度日本を離れて再び日本に帰ってくると、日本の山河を見直し、日本の昔の美術を見直してくる。

よい素描の味わいは、澄んで、蒼空のように、生き生きと快活である。又は泉のように、静かである。

〜森田恒友 埼玉県立近代美術館常設展第2期展示資料より〜
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埼玉県立近代美術館 常設展第2期

27日から常設展が第2期になりました。とても充実しています。

■「描かれた風景−日本と西洋の近代絵画」

・モーリス・ドニ「トレトリニェルの岩場」:最近ドニが好き。優しい色。ドニが好きってなんか大人になった気分・・・。
・斉藤与里「暁の金剛山」:青がいい。
・林倭衛「積藁」:優しくて淡い光。穏やかな風。

■「キュレーターの視点 − <点>と<網> 」

この展示、とても素敵な視点だ。様々な作家の作品を比較展示していていろいろな見方が出来て面白い。

・小河朋司「O-L(OPTICAL LIMIT)-water drop&cloud-pink」、「C-T(color-tint),Blue-sky」:”あ、あの人の作品!”とすぐに分かった(「ギャラリーなつか」ギャラリーコレクション)。やっぱりいいなと思った作品は強烈に印象に残っているものだ。色彩を立体に分解したらこんな感じだろうか。
・草間彌生「集積」:墨の”点”。墨はものすごい微粒の粉の集積だ。その濃淡が美しい。
・廣瀬智央「ビィーンズ・コスモス01」:豆。見る角度で違った印象になる。面白い。
・瑛九「雲」:瑛九も先日国立近代美術館で見たからすぐに分かる。点に吸い込まれるような感覚。近くで見て、遠くで見て・・・。

■「森田恒友の素描と版画」

今日いちばんの感動。湿潤で平明な日本の風景は水墨の素描が最も適しているという結論に至った森田恒友氏。私もこの間四国を巡っているときに、その土地の風土、光や水、自然に合った描き方、画法というのがあるのだということを体で感じたので、森田恒友氏の言葉にとても感動した。Wordsに入れておこう。

・「川上温泉」、「阿賀川」、「牛深港」:優しい風景。日本的だ。
・「緑野」、「山野万緑」:今日最も感動した作品。なんという緑だろう。柔らかく穏やかな緑。素描の細かい線が限りなく繊細で美しい。

■「ミューズ・フォーラム−ARDAの宝島探偵団」

埼玉だけに”サイ”の足跡をめぐって美術館内を楽しく巡れるようになっているワークショップの紹介。大人も楽しめます!


いつも何気なく通っている美術館への道で「あ、これあの人の作品だった・・・。」と改めて気づいた作品。エミリオ・グレコの「あゆみ(大)No.7」(写真)。一昨日、松岡美術館で「水浴の女、No6」を見たから気付いた。女性のしなやかなラインがとても美しく、パンツをはいてるんだかはいてないんだか分からないくらいの微妙な感じがとてもエロティックで覚えていたら、それが特徴だった! 作品=人。相手のことを「知る」と、「好き」になれる。

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〜北浦和 埼玉県立近代美術館〜
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2005年07月28日

モナリザ・スマイル

「モナリザ・スマイル」というタイトルからして、”アートもの”かなと思って観てみた。ジュリア・ロバーツがとってもとってもかわいい。

名門女子大に美術専攻の助教授として就任したキャサリン(ジュリア・ロバーツ)が大学の伝統的な体制と闘いながら生徒たちに”新しい女性の生き方”をアートを通して教えていく、という内容。

キャサリンの授業が印象的だ。「心を開いて、絵の先にあるものを見る」ということを生徒たちに教える。既成概念にとらわれずに絵を見て考えるということ。自己の内面と向き合い、自分の心と対話するということ・・・。自分の気持ちに正直に、自分で自分の道を決めて、自由に生きていきなさい、と。
絵は心の鏡、絵をとおして自分を見つめることができます(No Arts,No Life)。思春期の学生にこういう美術教育はいいですね!

映画では”結婚って・・・”とか、”仕事と家庭の両立って・・・”とか、”女性の幸せって・・・”とかそういうことがテーマで、映画的には”女性の自立万歳!”って感じなんですが、もうすぐ負け犬になりそうな私的にはいろいろ考えさせられちゃって、凹んだり凹まなかったり・・・。
ま、でも、いつだって、”幸せ”は自分の心次第。ならば、楽しく笑顔で生きていきたい!生きていこう!ってことですね。
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2005年07月27日

松岡美術館 常設展/フランス近代絵画展/中国青花展

最近の私は妙に勘が鋭い。というか、毎日行く美術館やギャラリーは特別な企画展ものでない限りその日の気分で結構適当にセレクトしていて、何かを狙って(期待して)見に行っているわけではないのだけど、これが意外と求めている作品に出会うことが多くてびっくりしている。
今日は新橋から白金に移転してから一度も訪れていなかった松岡美術館に行ってきた。そしたら、ちょうど勉強中で資料集めをしていたエジプト美術の”女神バステト”のブロンズ像がこの美術館にいくつかあって。とってもラッキー。

展示室1:古代オリエント美術
企画展示そっちのけで、ひたすら”女神バステト”と向き合ってみる。女神バステトは、猫頭人身。ブリヂストン美術館にあるブロンズの「聖猫」に魅せられて以来、すっかりはまってしまっているのだ。でも小林古径も描いているとおり、聖猫の持つパワーは偉大だと私は思う。
ここでは前661〜332の「聖猫頭部」が素敵だ。猫のミイラに被せたものらしく中は空洞になっている。全身の「聖猫」もあるが、やはりブリヂストン美術館の「聖猫」のパワーには及ばないなぁ・・・と思った。

展示室2:現代彫刻
ヘンリー・ムア「台に坐る母と子」がいい。卵を思わせる丸み。母の大きさと優しさに溢れている。
ロビーのディエゴ・ジャコメッティ「猫の給仕頭」がとっても可愛らしい!ジャコメッティというと細長〜い人の彫刻を思い出すが、それは兄のアルベルトで、これは弟のディエゴの作品。兄弟で彫刻やってたことを初めて知った。

展示室3:ガンダーラ・インド彫刻
緑色片岩でできた「仏陀坐像」に感動。微かに笑っていて優しい表情。唇がほのかに赤い。見ていると心が安らいでいく。

展示室4:中国青花展
白磁の素地にコバルトブルーの絵付けされた青花磁器。イスラム産の青花顔料(酸化コバルト)の種類によって時代毎に微妙にブルーの色が変化していく。素敵な青。お皿とか鉢とかってついつい「これに○○を盛り付けたら美味しそう」とかそういうことを考えてしまいます・・・。

展示室5:フランス近代絵画展
好きな作品がたくさんあったが、特にいいなと思ったもの。
ヴラマンク「スノンシュ森の落日」(1938):ルーブル美術館展で見たテオドール・ルソー「森の落日」(1866)を思い出す。構図・題材は全く一緒だが、両者の描き方は全くの正反対だ。原色の絵の具を直に塗りたくってある力強く激しい画。私はフォービズム大好きなので、こっちの方がいいかな。
ギヨマン「イル・ド・フランス」、「アリエ河畔のサン=ジュリアン=デ=シャーズ」:モネやピサロやシスレーよりも今日はこのギヨマンの2作品に感動。


常設含めて充実した展示で大満足だ。”お腹いっぱいで疲れた”となる一歩手前の感じで良いです。

〜白金台 松岡美術館〜
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2005年07月26日

五百城文哉(いおきぶんさい)展 甦る明治の洋画家

駅でポスターを見て、楽しみにしていた企画展。東京ステーションギャラリーの企画展は前回の小山田二郎展といい、なかなか素敵です。

展示の構成は、以下のとおり。
I. 還ってきた水彩画
II. 甦る明治の洋画家
III.咲き競う百花・五百城文哉の植物画の世界

まず、水彩画の緻密さに驚く。「日光陽明門」、「滝尾神社・鳥居」は信じられないような緻密さだ。なんという観察力、正確さ。
そして、その緻密さが油彩でさらに迫力を増す。「袋田の滝」の水の流れ、「輪大寺大猷院」は油彩でここまで細かく描けるのか、とびっくりする。また油彩ならではの色の効力もあって圧倒される。写実によって”真に迫ろう”とした五百城氏の情熱を感じる。
そして、植物画。ボタニカル・アートの先駆的存在と言われているが、今のボタニカル・アートとの大きな違いは、五百城氏の植物画は標本ではなく、対象の植物が実際にどういう場所でどのように咲いているかという自然的な描写をしたものであるという点だ。先日、植物画世界の至宝展を見てきたけれど、ボタニカル・アートでは背景とか一切ないけれど、五百城氏の自然の中で咲く植物はその背景が重要な情報でもあり、その情報も含めて立派な図鑑になっていると感じた。「リンドウ」、「ニョホウチドリ」(ニョホウチドリは五百城氏が発見した新種)が美しい。五百城氏は自分の庭でたくさんの植物を育てそれを描いた。牧野富太郎とも交流があったとのこと。同じ志と情熱を持つ者は必ずどこかで繋がっていくものなんだなぁとつくづく思った。

〜東京 東京ステーションギャラリー〜
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2005年07月25日

ありがとう

今日はアートの記録ではなく、ちょっと私的な日記。
私にとってとても重要なことなので・・・。

今日は、私の”これから”にとって、とても大切な日になった。
この場を借りて、私にパワーをくれて支えてくれる友達みんなに、そして、私をあたたかく見守って応援してくれている全ての人に、心から感謝!!です。

本当にどうもありがとう!!

ryo、ありがとう。今日、あなたのおかげで、ぼやぼやしていた光を、かなり正確に具体的な光として見ることが出来るようになりました。私に欠けているものが何か、今何をしなければいけないか・・・。これから、本当に、本格的に、どうぞよろしく、です。

saion、励ましのうた(詩・唄)をありがとう!感動です。あなたの溢れ出る才能を目の当たりにしたのは、これで何回目だろう? ・・・数えきれないよ。いつも驚くような刺激を本当にありがとう。今度は公園で大音量で歌おうね♪
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2005年07月24日

難波田龍起展−その人と芸術−

今日はなんとなく抽象絵画な気分だったので、この間から気になっていた難波田龍起展を見に行ってきた。ものすごい感動した。画を見て涙があふれた。感動しすぎて、今、ここに何から書こうか考えてしまうくらいだ。

展示構成に従って感じたことを書いていこうと思う。

■難波田龍起展−その人と芸術−

I.詩人から画家へ
ゴッホの作品に感動して画家を志したという難波田龍起氏。ゴッホのタッチにも似た「父の菊」が力強い。

II.古代への憧憬
「自由に見る幻想」、「岩と彫刻」、「自画像」が印象に残る。日記が展示されているが、龍起氏が西洋画を描くにあたり”日本的なものとは何か”ということに悩み追求していたことがよく分かる。作品を見るときに、作家の背景を知ることは必ずしも必須の事項ではないと私は思っている。しかし、知っているとその画の先にある作家の思いが見えてくるような気がするのも(勝手な解釈かもしれないけど)確かだ。作家がどんなことに苦しみ、何と葛藤し、どういう思いで描いたのかということは作品にとって重要なことだと私は思う。ゴッホの作品がこれだけ多くの人の心を動かすのは、もちろん作品のパワーはもちろんだけれど、「ゴッホの手紙」のように、ゴッホがどんなことを考え何を伝えたかったのか、ということが本人の言葉で残っているからではないかと思う。今回龍起氏の日記があって、龍起氏の描くことへの情熱をその文面から見て感じ、”作家あっての作品である”ということを今更ながら強く感じた。

III.模索の時代−具象から抽象へ
クレーを思わせるような抽象画。1950年を境にしたその作品の変わり具合に驚くが、それは決して同じ人物が描いたとは思えない、と言うようなことではなく、むしろ、自然な変化、変わるべくして変わった、と感じる。「即興詩:秋の詩」、「森」、「五月の風景」、「冬のまち」、「私のパレット」が好き。色がとてもいい。

IV.生命の戦慄
この時代の作品がとても好きだ。青い世界。青大好きな私は青い作品に囲まれてとても幸せな気分になる。「青い空間」「青の詩」「コンポジション」「蒼」。中でも「コンポジション」がいちばん好きだ。自分の心の中にある色がここにある、と感動する。

V.死と再生
この展示室に入って瞬間、私は「あ、この感覚、どこかで感じたことがある」と思った。オランジュリー美術館のモネの部屋だった。広い部屋の正面に89歳で描いた「生の記録」の連作が並べてある。全身に鳥肌が立って、ドキドキしていた。自分の鼓動が早くなっているのが分かった。落ち着こうと思って解説を読む。そうすると、そこには、龍起氏がオランジュリー美術館のモネの「睡蓮」(モネが80歳の時の作品)を見て励まされて横長の大作へ挑戦したことが書かれていた。本当にびっくりした。”自分が生きてきた長い道程”をその大作に描いた龍起氏の思いは確実に私に届いたと感じた。とても深い感動だった。そして、龍起氏の思いを見事にこの壮大な空間に反映して創りだしたオペラシティに感謝したい気分だった。

VI.描けなくなるまで描こう
壮大な空間を抜けて細い廊下へ。92歳の龍起氏は病に倒れる。入院中に描かれた「病床日誌」。初めは力強く激しいトーンで描かれる画が日を追うごとに優しく、透明度を増していく。”描き続けたい”という龍起氏の純粋な思いが苦しいほどに伝わってくる。そして、「絶筆」。涙があふれ出た。

69歳で二人の息子を失い、その死を受けとめながら自己の内面に向かい、自分の死の直前まで描き続けた一人の画家の壮絶なドラマだった。

■難波田史男展

同時開催で、龍起氏の次男・史男氏の作品展。画家として注目されていたにもかかわらず、長男とともに32歳という若さで亡くなっている(事故死)。
カンディンスキーのようでもあるけれど、もっと強烈で独自の世界観がそこにある。ものすごい繊細な画だ。たたいたら割れてしまいそうなガラス、でも脆さを含みながらも柔らかく優しい画。迷いのないペンの精密なラインが、信じられない。まるで最初からそこに画が描かれていたものをただ出しているのではないかとさえ思ってしまう。「無題」の作品ばかりだが、いろんな格好をした人が並んでる画が好きだ。人の表情がユニークであたたかい。あと、「空の祭」「窓」が好き。

■project N 高木紗恵子展

水彩とアクリルを合わせた、まぶしいような光溢れる画。初めて見る感覚の画だ。「Wild life/journey」に感動する。画には境界線というか輪郭線が存在しない。そこにあるのは光と色彩だけだ。どこからが作品で、自分との境界線がどこにあるのかということも曖昧になってくる空間がそこにあり、浮遊しているような感覚に陥る。でもそれが輝かしい光に満ち溢れた空間でとても心地よい。
高木氏の作品はUAの「Breathe」に収録されている「The Color Of Empty Sky」のPVに使われている。高木氏の世界とUAの神秘的なメロディと歌声が重なって思わず見入ってしまう映像だ。

〜初台 東京オペラシティ アートギャラリー〜
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2005年07月23日

Yes

Yes is the answer and you know that for sure
Yes is surrender,you got to let it,you got to let it go
(心を開いて「イエス」って言ってごらん。すべてを肯定してみると答えが見つかるもんだよ。)

〜John Lennon (MIND GAMES)〜
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「ジョン・レノンとリバプール」展

熱狂的なビートルズファンの親友と一緒にリバプールで開催されるビートルズ・フェスティバル「インターナショナル・ビートルズウィーク」に行ったのが約一年前のことだ。その親友は大好きなビートルズの生まれた地・リバプールを訪れるのが夢だと語り、それを実現した。そんな親友の姿を見て、私も行動を起こさなければ!と奮起して、今に至る。それからなんだかいろいろありすぎてリバプールに行ったのが一年前とはとても思えない・・・。

その親友とはバラバラに日本を出発し、「じゃ、12時にリバプールのライムストリート駅で!」なんて、ものすごいグローバルな待ち合わせをしたことや、ロンドンからリバプールへ行く直行電車が運休していて、通常2時間で行けるところを電車を乗り継ぎ乗り継ぎ6時間くらいかけて行ったこと、などなど旅の楽しい思い出がいろいろ頭をめぐる。

このミュージアムが他の美術館や博物館と大きく違うところが一つ。音楽が絶えず流れていることだ。もちろん、ビートルズの曲、ジョンの曲。リバプールにも「ビートルズ・ストーリー(THE BEATLES STORY)」という博物館がある。もちろんここでも絶えずビートルズの曲。博物館としての構成はとてもよく似ている。が、ビートルズ・ストーリーは完全にビートルズの歴史だけれど、ジョン・レノン・ミュージアムはその名のとおり、ジョン・レノンの歴史なのだ。だから、ビートルズの話はもちろんだけど、オノ・ヨーコや家族との話の方がメインになっており、それがおそらくこのミュージアムだけのものであり、素晴らしいなぁと感動する。

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オノ・ヨーコの前衛的アートについて本では読んでいたけど、どんなものだったのかを実際に見ることができたのが嬉しかった。
「Ceiling Painting(天井の絵)」:天井に小さく書かれたYesの文字。Noではなく、Yesで良かったというジョンの感想に本当に同感。素敵だ。
「釘を打つ絵」:ジョンとヨーコが出会うきっかけとなった作品。"Make a wish,Hammer a nail."というヨーコの言葉に感動。

それから、二人の共同作品だという、「Pay It By Trust」。白い駒しかない、敵のないチェス。二人の平和へのメッセージが強く伝わってくる。信じること、願うこと、そして愛すること・・・。

〜さいたま新都心 ジョン・レノン・ミュージアム〜
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子ども美術館講座「300%スパニッシュ・デザイン」

埼玉県立近代美術館で実施している子どものための鑑賞ワークショップのお手伝い(ボランティア活動)をしてきた。週一で実施しているワークショップではあるが、リピーターの子どもが多いことに驚く。この美術館にくる子どもたちは本当に自然になんの抵抗もなく美術館にふらりとやってくる。親に連れられて、とか、来るのが宿題だから、とかそういうのではなく、小学生が一人でふらりとやってくるのだ。これはすごいことだと私は思う。少なくとも自分の小学校時代を振り返ってもそんな美術館は身近になかった。埼玉県の美術教育の頑張りに感心するばかり。

今日のワークショップは現在開催しているスペイン展を子どもたちに楽しみながら鑑賞してもらうというプログラム。手をつないだりして一緒に展示を見てまわるのだけど、子どもたちのいろいろな言動にこちらが気づかされることも数多く、とても新鮮で純粋な気持ちで鑑賞できたりして、勉強になる。子どもたちはほんとに素直だ。興味のあるところへそのまま行動がうつる。そして、「これ、好き」、「面白い」、「○○みたい」って言う。「どうして?」と聞けばきちんとその理由も答える。直感で言っているのだろうけど、結構するどいことを言う。「確かに。ほんとにそうだねぇ。」と思わず自分の見方がひねくれてたなぁなんて思わされたり。素敵だ。なんかこういう子どもたちを見ているととても嬉しくなる。

楽しみながら、自由に、素直に、感じること!
そこには必ず発見と学びがあるのだ!

〜北浦和 埼玉県立近代美術館〜
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2005年07月22日

ケツメイシ

ケツメイシのライブに行ってきた!ものすごい若者の数。横浜アリーナにこんなに人があふれているのをはじめて見た!3ヶ月前まで働いていた会社の事務所がすぐ近くにあるので、今日はかなりドキドキだった。「事務所に寄ってよ!」と言われそうなものだが、さすがにそれは難しい・・・です、はい。

ケツメイシ、いいです!これだけの若者に支持されるのもほんとに納得。私は曲も好きだけど、歌詞が好き。今日は弾けたライブなのに「涙」で思わずほんとに涙しそうになった。

「これから生きていけば涙するもの それこそが君が今生きること
 そう 今は何も言わなくていい 涙を流すそれだけでいい
 溢れた感情は単純にこぼれる涙 止めずに泣いて枯れるまで
 溢れた感情は単純に疲れた君を そっと包んで忘れるため」

あと、「東京」が好き。”この土地で、東京で、夢を一つ一つ叶えていきましょう!”というRyojiさんの言葉に感動。

頑張ろう。自分の夢に向けて新しい一歩を踏み出した新横浜で、気持ちを新たにした。

〜新横浜 横浜アリーナ〜
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2005年07月21日

編集

今日は大学の課題制作にとりかかる。「編集」について学ぶ。A4の紙2枚を重ねて半分に折ってさらに半分に折って出来上がるA6版16ページの「折本」の制作。当たり前と言えば当たり前だけど、これでも結構立派な本になる。
ブログも今いろいろ書籍化されているけれど、日記形式とは言え、単に日付順にページにしていくのはなんか面白くないなぁと感じる。そこで、リンクというブログやWebのメリットを残しつつ、本というメディアのメリットを活かしたものが作れないかなぁと考えて、自分の二つのブログ(ArtsLogとArtsIndex)を合わせた形の本にして編集することを試みてみた。我ながらなかなか素敵なものが出来上がった!(写真) 私はやはりものづくりが好きだ。自分の考えているものがカタチになるって嬉しいですよね。

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2005年07月20日

半田真規「白浜青松原発瓢箪」

瓢箪のインスタレーション。建物全体にまで及ぶ作品だったとは気づかなかった・・・(Kodama Galleryのページ)。とても不思議な空間。妙なリアリティがあって、これから何が起ころうとしているのか不安になってくるような感覚。

〜神楽坂 Kodama Gallery〜
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WOLFGANG STILLER [ASPECTS OF LIFE]

壁一面、小さい長方形のカラー用紙に描かれた画。それぞれの色とデザインが素敵で、それが全体になったときにまた絶妙なバランスで圧倒される。青基調の紙に描かれた女性と性器の一連の画がエロティックで美しい。サメの画も、神秘的な海の青の色が素敵だ。

〜神楽坂 山本現代〜
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2005年07月19日

創造

最近、作品を見て「あ、これはあの人の作品だ」と分かることが多くなってきた。今までは印象派とその前後の時代に関してであれば大体判別できていたが、日本美術、現代美術に関してはあまり詳しくなかった。でも、この美術館・ギャラリーめぐりを始めて、ジャンルを問わずいろいろ見ていくうち、そしてそれを記録していくうちに、だいぶ分かるようになってきた。
何か心に感じた作品は決して忘れることはないが、その作品に付随するさまざまな情報も含めてブログに記録していく行為が自分自身の勉強、頭を整理する上でも大変役に立っているなぁと感じる。

話は戻って。
「あの人の作品だ」と分かるものを創り出すということはすごいことだ。他の人にはない、その人だけの特徴、オリジナリティを確立しているということ。その人しか創れない、その人だからこそ創れる作品。
今日は東京オペラシティで”難波田龍起展”を見ようと思っていたのだけど、行ったら振り替えの休館日だった。(T_T) がっかりしたけど、オペラシティの広場でまさに「あ、あの人の作品!」なるものに出会えたので嬉しかった。広場で階段の聴衆に向かって顎をガクガクさせながら立つ巨人(写真)。ジョナサン・ボロフスキー氏の「シンギング・マン」。先日行った直島のベネッセハウスで「3人のおしゃべりする人」を見ていたのですぐに分かった。”親切な巨人”がジョナサン・ボロフスキー氏の作品のシンボルなのですね(参考:ジョナサン・ボロフスキー 「霧島アートの森」のページより)。ベネッセハウスの巨人もオペラシティの巨人も機械仕掛けで動いている。でも機械的に動いているのになぜかユニークで優しい感じがしていたのは、”親切な”という部分だったんだなぁと思った。

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西田奈緒美小作品展

お友達の個展。なんだかとても嬉しい。西田さんの優しさ、明るさが画全体にあふれ出ていて、見ていると、それに包まれるようにふんわりした気持ちになって、とても元気が出てくる。
いちばん好きな画は、「ちゅーりっぷ」。小さい画だけれど花の匂いが香ってくるような広がりがある。あと、爽やかな風を感じる空が印象的な「南フランス風薫る村」、力強く咲いている「ひまわり」、青の色が素敵な「モネに捧げる睡蓮」。
西田さんに出会えて、そして西田さんの作品に出会えてほんとに良かったなぁとつくづく感じた一日だった。

〜新宿 京王プラザホテル3階ロビーギャラリー〜
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2005年07月18日

300% スパニッシュ・デザイン / ファッションとスペインの文化

かなり力の入った企画展(「300% SPANISH DESIGN + GENIO Y FIGURA」)だ。楽しいので必見!

■300%スパニッシュ・デザイン
100の椅子、100の照明、100のポスター。で、300%楽しめる!

まずポスター。先月大学の授業でポスター作りをしたから、いろいろ勉強になる。なぜその色でありその形でありその文字でなければいけないか。たくさんのポスターが壁一面に並ぶ中でやはり目に止まったのは、ジョアン・ミロの作品。ポスターであってもすぐにミロと分かる。「太陽の賛歌」、「スペイン」がいい。あといちばん最近の作品(2005年)であるペペ・ヒメノ「nu・de/国際デザイン公募」が素敵。

続いて照明。どれもほんとに素敵で欲しいものばかり。照明とかにこだわりもって暮らす生活っていいですね。家にはそんな空間がないからとても憧れる。照明器具そのもののデザインはもちろんだけど、それが放つ光の空間全体を感じられるような生活、素敵だろうなぁ。
・ペペ・コルテス「オルビダダ(スタンド式ランプ)」:シンプルな構成だけど美しい。
・ガブリエル・ウルデッチ「ラ・ベヤ・ドゥルミエンテ(スタンド式ランプ)」:お洒落!欲しいっ!
・マネル・イバルグエンゴイティア「エリオス60マデラ(天井用ランプ)」:電球が直に見えているのになぜか光が柔らかい。広い空間で光を見てみたい。
・ル・フリーク(アンナ・ブジョンズ&カティ・ビベス)「ピンポン(卓上用ランプ)」:今日いちばん欲しいなぁと思った作品。かわいい。そして青い光がとても素敵。見てるだけで心が落ち着いてくる。
・アントニ・アロラ&ジョルディ・タマヨ「ドモPE(卓上用ランプ)」:シンプルでお洒落。青い部分がいい。

そして、椅子。椅子はそこに”人”とか”人生”が見える気がするのは私だけだろうか。
・ハビエル・マリスカル「ティオ・ペペ(チェア)」:抽象絵画から出てきたような椅子。
・エンリック・ミラリェス&カルマ・ピノス「センタダ(チェア)」:白木のラインが美しい。
・ルイス・モレノ「モア・エ・ヴ[私とあなた](チェア)」:欲しい。二人で座ったらお互いの気持ちを椅子が伝えてくれそうな感じ。暖かいライン。

■ファッションとスペインの文化(GENIO Y FIGURA)
GENIO Y FIGURA とは”創造的な資質(GENIO)と生まれながらの優雅さ(FIGURA)”を意味する。国際的に知られるファッションと、そのファッション・デザインの源泉となっているスペイン文化を合わせて展示してその着想となる原点を探るというもの。この展示は非常に面白い。絵画の持つパワーの凄さとそれにインスピレーションを与えられてファッションという別のかたちで表現するデザイナーの感性に感動する。ジョアン・ミロの「悪の華」に着想を得た、ジャン=ポール・ゴルチエの「イヴニング・ドレス」が素晴らしい!それと、パブロ・パラスエロ「日の出V」に着想を得た、ヴァレンチノの「ドレス」。スペインの色はやっぱり情熱の”赤”だ。

300%スパニッシュ・デザインで展示されている椅子は座れないけど、館内のいろんなところにあるグッド・デザインの椅子はOK。どんどん座ってくつろいじゃいましょう!

〜北浦和 埼玉県立近代美術館〜
posted by sayaka at 23:24| Comment(0) | TrackBack(0) | Exhibition | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

第20回 芸游会日本画展

優しいタッチの画が多い。
いいなと思ったのは、新井保代氏の「秋笑う」、板垣千枝氏の「篭と」。

〜浦和 伊勢丹浦和店7階美術画廊・プチギャラリー〜
posted by sayaka at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | Exhibition | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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